エンティティの性質(もしくは特徴)として、強エンティティと弱エンティティというものがあります。(強エンティティを強実体、弱エンティティを弱実体とも言います。)
強エンティティとは、そのインスタンスが、他のエンティティのインスタンスに関係なく存在可能なエンティティのことを言います。逆に、弱エンティティとは、そのインスタンスが、対応する他のエンティティのインスタンスが存在するときだけ、存在可能なエンティティのことを言います。
例として、売上エンティティと売上明細エンティティや、請求エンティティと請求明細エンティティの関係をイメージすればわかりやすいです。前者は、売上エンティティが強エンティティで、売上明細エンティティが弱エンティティになります。売上があって売上明細ができるわけで、売上明細だけが単独で存在することはありません。同じように、請求エンティティが強エンティティ、請求明細エンティティが弱エンティティになります。

上の例のように「○○明細」と呼ばれるエンティティが弱エンティティの典型例と言えます。上図の売上エンティティと売上明細エンティティのインスタンス例を以下に示します。

もし売上エンティティのインスタンスである売上番号2001がなくなれば、売上明細エンティティのインスタンスである売上番号2001に関連する売上明細番号「001」~「003」のインスタンスも存在できなくなります。